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日本語教師体験記

がんばれ!日本語学科(2016/5/10)

山東工商学院 塩川 則子

 山東省遼東半島の先端部にある烟台市は、韓国仁川へ飛行機で1時間ほどで行けるところです。そんなこともあり、私が赴任した「山東工商学院」には、中国語を学びに来ている韓国の学生も多数見られる大学でます。
 日本語学科の学生の中には、小さい頃から日本のアニメやドラマを見て日本文化が好きになり、日本語を専攻したという学生もおり、心強い存在です。実は赴任するまで、日本のアニメがそんなにも浸透していることを知りませんでした。従って、私の用意していった、「アニメクイズ」はどおりで皆大正解でした。
 さて、後期の授業が始まって1月あまり、「あちらの肩、こちらの肩は・・」と」アクセントが「か」に来てしまい「方」の発音に難儀していた会話授業の1年生達。わたしも一人一人の発音をチェックしてようやく、「あちらの方は、こちらの方は、どなたですか?」とスムーズになってきたこの頃です。しかし次回はまた「肩」になってしまう方も、いますが・・。逆に私の中国語の単語の発音には厳しく、何度も教えてくれる皆さんです。
 そんな中私が教えている1年生の会話での重点は、質問力を高めることにしていまです。例えばQ-A活動のときにQに答えたあと必ず自分も質問をするという条件をつけたりします。もうひとつとして「わたしは何(誰)でしょう」をwarm-upにとりいれています。出題者は前に出て「私は誰(何)でしょう」と言うだけで、あとは順に「あなたは、動物/食べもの/物 ですか?」「色は?形は?どこにいますか?」と次々質問することで、答えを当てます。質問事項はプリントに書かれたものを渡してあり、練習もしてあります。皆さんよく頭を働かせ、質問プリントを参考に、進められるようになってきました。ときどき「ゼンマヤーン?(どうでしょうか?)」がとびかいます。とら、いちご、ドア、かさなど可愛い答えが多いんです。
 2年生の重点は、My会話の作成です。それぞれの課には、モデル対話があるので、それと同じ構成でテキストとは違う内容や楽しい内容のMy 会話が増えていきそうです。これはほとんど宿題にしています。この頃最近中日の習慣対比の会話を学習したので、それにちなんで書いてきたMy 会話を紹介します。

 

 中国:中国も日本も箸を使いますね。
 日本:そうです。
 中国:中国は長い箸を縦に置くが日本では短い箸を横向きに置く。
 日本:そうなんですか?ほかにも違いますか?
 中国:ええ、ごちそうになったとき、中国では料理を少し残す、
    これは「お腹がいっぱいになった」の意味になるからである、
    しかし日本では「この料理は好きではない。」の意味になる。

 箸を縦に置く、残した方がよい、など私も初めて知りました。
 このような異文化情報をわたし自身も発信していくことも大切かと思い、昨年来日本の風俗や文化のマンガ(昨年センター研修で紹介していただいたもの)を教材に用いてきています。温泉旅行の題材では、湯船・湯上り・ひと風呂などの言葉の学習とともに、もちろん「温泉でのマナー」に力を入れました。良い日本旅行ができる人材育成に貢献しましたよ。
 しかし、いったん教室を出ると、学生の皆さんの中国語のサポートがなければ買い物や電話代など事が運びません。その暖かい気持ちに感謝しつつ、あと残された期間授業準備をしっかりして、生の日本語を伝えていきたいと思っております。(帰国のときはきっと寂しいだろうなあと・・・)


学生と一緒にカレーパーティ
学生と一緒にカレーパーティ


会話練習
会話練習


日本語学科のみんなと
日本語学科のみんなと

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