2012年度派遣 北京第二外国語学院 松下澄子
北京第二外国語学院は、1964年に創立され、外国語系8学部(10言語)をはじめ、観光管理、国際経済貿易など多種の学部もあり、1万人あまりの学生が在籍している。日本からの留学生も含め留学生も多い。北京市の東の郊外にあり、比較的こぢんまりした大学である。そのなかで、日本語学部は北京市看板学科となっており、実践的に役立つ人材を多数生み出している。また、日本語学部は、各学年4クラスであるが、その1クラスは同時通訳クラスとなっている。
郊外にあるが、バス・地下鉄を使えば1本で市内に出ることができるし、交通費はバス代0.4元(カード利用)・地下鉄2元ととても安い。市内には東京顔負けのショッピングモールがあちこちにあるので、ほぼ何でも手に入る。都会の雰囲気を味わいたい時は、ショッピングモールへ、すこし観光気分を味わいたい時は、前門や鼓楼の老北京を歩き、のんびりくつろぎたいときは公園の池の畔で、本を読んだりと気分転換をしている。国際交流基金の図書室もバス1本で行くことができるので、資料を探すも便利である。
食事はというと、やはり地元の料理が中心になる。校内の学生食堂も中国各地の料理の店が並び、おいしくて安い。少々高くはなるが、韓国・日本料理のレストランも学生食堂の中にある。また、昼食は、教職員食堂でブッフェ形式の食事が6元で食べることができる。通りを渡れば、スーパーやマックがあり、ゆっくりと朝マックを楽しむこともある。
宿舎の専家楼は、24時間受付がいるので、安心。宿舎は少々古いが、一応メンテナンスはしてくれているようで、あまり気にならない。シャワーだけなのが、日本人としては残念だが、冬の室内は東京の我が家よりずっと快適である。女子学生寮の前なので、時には学生と料理したり、話をしたりと楽しく過ごしている。
外国人教師が50名ほどいるようで、観劇・音楽会・旅行・パーティーと招待しもらい外事処には感謝。様々な国の人たちとの交流も楽しいし、私の世界を更に広げてくれている。
学生たちは実によく勉強している。朝授業の前や、空いている時間に朗読の練習をしている姿をよく見かける。「自分の目標・将来の夢を実現するために、頑張ります。」と言っている。そんな姿をみると、少しでも役に立ちたいと思う。
中国語が全くわからずに赴任したが、みんなに助けられ過ごしている。「先生が、困っているときはいつでも言ってください。助けにいきますから。」と多くの学生が声をかけてくれ、本当に嬉しい。彼らの勉強に対する熱心さと、素直な気持ちを毎日のように感じることができ、中国へやってきて本当によかったと思うし、今まで以上に「教師という仕事を選んでよかった」と実感している。
私もいろいろな意味で学生と同じようにここでのキャンパスライフを楽しんでいる。
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