日中技能者交流センター、JCSEC

日中技能者交流センター
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2023年度 第1回全国監査会議を開催

〜技能実習制度「運用要領」一部改正に向けた対応、
 日本語能力向上への対応を中心に〜

 全国各地の企業担当者をリモートで結び、2023年度第1回全国監査会議を5月24日に開催しました。新型コロナ感染拡大が沈静化し技能実習生等の入国が回復しています。こうした中で監査活動も本格化していることから、監査時の留意事項と最新の制度変更などを全職員間で共有化し、法令遵守を徹底するために、例年に続き今年度も開催しました。
 冒頭、岡島理事長の開催挨拶につづき、議題に応じて報告・意見交換が行われました。
 鮎澤専務理事からは事業概況の報告として、技能実習制度、特定技能制度の見直しの動きについても最新の情勢について説明がありました。技能実習生の新型コロナ感染防止に留意しながら監査活動を行うにあたり、活動の留意点の共有化を図りました。
 続いて、技能実習制度の運用要領が今回、見直された点についても理解を深め、監査や提出報告書等の書類作成をさらに精度を高めて適切に行うために、実例を示しながら改善点を相互に確認しました。
 また、新型コロナ感染拡大の影響による母国での日本語教育不足の結果、技能実習生の日本語能力の向上が求められていることから、技能実習生等を対象として新たに日本語学習プログラム(オンライン教育)を導入することが提起されました。日本語コミュニケーション能力がより高まることによって、技能実習の成果や相互理解の深まることが期待されています。
 最後に新井副理事長からまとめの総括がされて、会議は終了しました。
 今後はこうした意見交換を各ブロックで機動的に開催し、充実した監査体制構築に向けて努力することを確認しました。


財団本部をメイン会場としてリモートで開催
財団本部をメイン会場としてリモートで開催


報告と質疑応答
報告と質疑応答


新任スタッフの紹介も
新任スタッフの紹介も



中国派遣日本語教師事業のもう1つの側面

 ここに紹介する2つの記事は、かつて西尾市にあった研修所で派遣前の2000年(第12期研修)と2001年(第13期研修)を共に学んだ教師たちがその後20年以上にわたって続けてきた同期の会のニュースです。
 2つの会を長い間支えてきたのは、教師たちが中国現地で学生たちとかけがえの無い時間を過ごしたという共通の思いではなかったでしょうか。


花とアルプスと美術館の旅

西尾12期 嶋津 訓一

 2000年8月末、約60人の仲間と日本語教師として中国に赴任しました。帰国後約20年に亙り、多くの方々の努力で、親睦会が回を重ねて来ました。今回の親睦会の旅は下記のとおりです。
・期日 4月3~5日
・目的地 山梨県(①石和温泉②韮崎・北杜市)
・旅の主要目的 ①花(桃と桜)の中の散策②四方の山々(富士・南アルプス・八ヶ岳)の景観③美術館巡り
 今回の参加者は12名(女性3名、男性9名)でした。不参加の方で近況報告のあった方々は7名(仕事3名、体調3名、介護1名)です。
 1日目の午後、富士急行を利用して、①河口湖巡り②新倉山(にいくらやま)浅間(せんげん)公園の二組に分かれて、富士と桜の景観を楽しみました。
 2日目の午前は、ホテルから車で桃畑の中を走り、古墳のある風土記の丘公園から甲府盆地の桜と桃の競演風景を楽しみました。ここから見える雪の南アルプスの景観(北岳は富士に次ぐ第2の標高)は息をのむ素晴らしさでした。昼は武田信玄像のある甲府駅内レストランでほうとう鍋昼食、午後は韮崎市内の武田家菩提寺の願成寺、大村美術館(ノーベル賞の大村智博士建設)、新府城址と桃畑などを楽しみながら、山のいで湯の穴山能見荘に入りました。静かで鄙びた能見荘の湯と宿とおもてなしは疲れた体の一行に大好評でした。
 3日目もタクシーで、桜吹雪の中を抜け美術館巡りを楽しみました。清春村芸術村は古い小学校の改造で、白樺派作家たちと縁のある美術館でした。最後の平山郁夫シルクロード美術館は、中国大地を踏みしめてきた一行にとって、まことに相応しい終着点でした。


西尾12期のみなさん
西尾12期のみなさん



13期生鎌倉の大仏に集う

西尾13期 小倉 充盛

 初回2004年、日語教師交流・会員親睦を旨とした西尾研修所13期生会(13期の会)を熱海のホテル池田で開催しました。財団から槇枝先生、古川常務、各位のご参加いただき、一大交流学習会になりました。翌年から、開催役の幹事が決まり、北京オリンピックが終わる2009年までは、盛会を保ちました。中国派遣が終了し、それぞれの故郷で活動を始められた時期から、会員親睦、旅巡り、社会活動、健康相談、等々、人生の交流会に移行していきました。  北海道定山渓、を始め全国各地を巡り…2020年大阪堺。ところが例のコロナにより、「集うな、動くな、声出すな」とのお達し。2年延び、昨年の5月開催出来ました。その間、幹事の一人が亡くなり、交代、困難を抱えた中でした。
 今回2023年3月15日の鎌倉の会は茅ヶ崎へ移住した塚本さんが幹事を引き継ぎ開催しました。急なキャンセル、羽田での迷子、鎌倉駅…。定刻内ホテルチェックイン。幹事一安心。夕食会。人生交流、オカリナ、瓢箪笛演奏、日本舞踊、歌集(和歌・俳句)事業報告・(初参加の柴野夫妻)等々、沢山の交流。記念写真。「次回の開催地及び幹事?」「無言!」「会全般を鑑み、次回につなぐ余力がありません。今回をもって定例開催を終了したいと思います。13期の会一同。」
 一つの事業をなし終えた充実感にも似た感がします。幸せ!会発足からご指導、ご援助をいただき、その上ニュースに採り上げてくださる財団に感謝です。ありがとうございます。


西尾13期のみなさん
西尾13期のみなさん



一ツ橋

 技能実習制度と特定技能制度の見直しを議論している政府の有識者会議は中間報告書を関係閣僚会議に提出した。報告書では技能実習制度を廃止し、人材確保と人材育成を目的に新たな制度を創設する、また、特定技能制度は適正化を図り、引き続き活用することなどが示された。
 今回の見直しでは、新たな制度と特定技能制度の職種や分野を一致させるとしていることから、両制度の一体的な運営により長期の就労も可能になるのではないか。一方、技能実習制度で原則禁止されている転職については、人材育成のための転籍制限は残すものの労働者としての権利と外国人の保護の観点から、これまでより緩和するとしている。人材育成と人材確保を目的とする新たな制度の立ち位置としてどのように折り合いをつけるのか注目している。
 見直しの目的は、外国人の受け入れを拡大し、人手不足を緩和するための施策であるが、帰国して母国で活躍する人材もいることから、国際貢献の視点を残すべきではないか。いずれにしても、昨今は円安による日本離れもあり、今秋に予定される最終報告書では外国人から選ばれるための制度づくりや環境整備に期待したい。

(ka)



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