日中技能者交流センター、JCSEC

日中技能者交流センター
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コロナ禍の1年に寄せて

 ちょうど1年前、「新型コロナウイルスをめぐる最近の状況に寄せて」と題して『HRsDアジア財団ニュース』に寄稿しました。ダイヤモンドプリンセス号の乗客乗員3,700名が横浜港で下船できないでいること、そしてコロナ禍の中にある中国の友人の安否に想いを馳せる文章でした。
 1年後の世界は、感染者が1億人を超え、220万人以上のかけがえのない命が失われてしまいました。日本でも2回目の緊急事態宣言の延長が決まりました。今や、ウイルスがヒタヒタと身近に忍び寄ってくる切迫感があって、1年前の自分がコロナの脅威をどこか他人事としてとらえていたのではないかと思ってしまいます。こうした中で、「うつらない、うつさない」の職場づくりを最優先に、年明け早々には役職員全員がPCR検査を受けました。結果は全員が陰性でひとまず胸をなでおろしているところです。
 日本をはじめ世界のコロナ感染の先行きは未だ見通せません。この間、オンラインを事業の各場面で活用してきましたが、これを一層拡大して行きたいと思っています。
 これからの時代、今まで以上にITの活用とそのための知識が求められていることを実感しているところです。
 コロナ禍の中、また、未だ寒さ厳しき折、みなさまにおかれましてはどうぞご自愛ください。

2021年2月 副理事長 新井 力



特定技能生支援事業が始動しました!

 当財団は、特定技能外国人の支援事業を開始しました。昨年の12月には「特定技能1号」外国人33名が入国し、14日間の待機期間を経て受け入れ企業に配属されました。
 国としての特定技能制度による外国人の受け入れは2019年4月から始まりましたが、準備不足やコロナウイルスの影響などもあり、アジアの国々からの受け入れが伸び悩んでいます。このため、国内に在留している技能実習生や留学生の特定技能1号への希望者が増えています。
 現在、当財団で支援をしている特定技能人材は、受け入れ企業の事業所で元気に就労しており、受け入れ企業からも貴重な人材として期待をされています。
 また、受け入れ企業の帰国困難な実習生についても、特定技能の希望者を対象に入管庁へ支援計画を申請し、企業への受け入れ準備を進めています。
 今後の当財団の支援事業の取り組みについては、技能実習との連携が不可欠なことから技能実習の会員企業を優先し、技能実習で取り扱っている分野を対象としていきます。
 また、受け入れ先の実習生や特定技能人材を対象とした求職・転職窓口を設置して支援にあたります。当財団として会員企業様のニーズに対応し国際貢献の一環として取り組んでまいります。

2021年2月 専務理事 鮎澤 和之



歳時記

「網紅」の世界と「田園女神」って

 ここ数年、中国で「網紅」という社会現象が雨後の筍のように現れてきた。一般大衆が自分の経験したことを文字や音声、画像などに変えてWEB経由を通じてコメントを発信し、人気獲得を競うとともに、利益を獲得する。
 「網紅」は、その中の人気者のことを言っている。特に若者の間に「網紅」に憧れ、「網紅」になりたい人が大勢いるらしい。
 代表的なのは「李子柒」(リー・ズーチー)(YouTubeチャンネル登録者数1450万人)という若い女の子であり、「田園女神」と呼ばれている。彼女は四川省の田舎から、牧歌的な生活風景を捉えて映像化することで、視聴者の心を掴めて世界各国でも人気を博している。
 例えば、作成した調理動画では、食材の種まきから収穫までをすべて自らやって、そして四季と山林の景色の移り変わりもとられ、自給自足のスローライフの魅力を素敵に伝えていく、まるで映画を観ているかのように。皆さん、ぜひYouTubeで李子柒の桃源郷を一回見てみよう。

(和平里)


 


一ツ橋

『時代』

 なぜかこの頃、中島みゆきの『時代』という歌が脳裡に浮かぶ。この歌は、まだ私が学生の頃、今から半世紀も前の古い唄だ。当時は、出だしから「ちょっと変わった歌だな」ぐらいにしか感じなかったが、今、「コロナの時代」にフレーズが出てくる。思えば、中島みゆきの歌は災害、危機の時代によくリバイバルとして復活し唄われる。東日本大震災の時は絆をテーマとした『糸』が、また昨年の緊急事態宣言ではコロナに打ち勝つために『ファイト』が唄われ、数十年遅れて、今の時代を映す歌となっている。
 コロナ禍の自粛が1年を超えるなか、不安、閉塞感が強まり、また、ストレスも高まり、苛立つことも多々ある。そんな中で、今の『時代』を振り返れる日が早くくればと祈っている。

(TO)



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