日中技能者交流センター、JCSEC

日中技能者交流センター
ライン

2015年度事業計画で意見交換

―二つの機関が来日して協議開始

 当センターの2015年度事業を計画するに当たり、技能実習事業を取り巻く情勢等についての認識と今後の方向性の共有化を図るため、中国人力資源和社会保障部国際交流服務中心と中国職工対外交流中心の代表団が、1月と2月に相次いで来日しました。
 近年、中国勤労者の収入が向上したことに加えて、円安と日中関係の変化により、これまで以上に技能実習事業の困難性が増していることについて認識を共有するとともに、緊密なパートナーシップにより困難を克服していくことを確認し合いました。
 今年予定される技能実習制度の法改正や介護事業への拡大などを積極的に捉えつつ、中国職工対外交流中心とは新規事業の共同開発を進めるために「合同作業チーム」の発足について協議しました。国際交流服務中心とも同様の作業チームについて今後協議して行きたいと考えています。また2016年に迎える当センター結成30周年事業の成功に向けて協力してゆくことも確認しました。
 今後は民際交流の発展と新たな展開をキーワードに、4月の訪中時の業務会談で課題の精査と深化を図ってゆきます。

中国人力資源和社会保障部
国際交流服務中心事前協議団
(1月19日〜23日)
梁志剛 国際交流服務中心 副主任
東 紅 国際交流服務中心技能交流開発処 処長
姜 玲 濰坊中濰国際労務有限公司 董事長
向文平 湖北泛亜国際経済技術合作有限公司 董事長
潘延衛 山東海華実業集団有限公司 総経理

中国職工対外交流中心
事前協議団
(2月9日〜13日)
彭 勇 中国職工対外交流中心 秘書長
査良青 中国職工対外交流中心 技術経済処副処長
周 元 中国職工対外交流中心 港澳台連絡処副処長
王国卿 中国職工対外交流中心 弁公室副主任
李晶宇 中国職工対外交流中心 技術交流処通訳

人力資源社会保障部国際交流服務中心代表団と当センターとの会談
人力資源社会保障部国際交流服務中心代表団と当センターとの会談


中国職工対外交流中心代表団が連合古賀会長を表敬訪問
中国職工対外交流中心代表団が連合古賀会長を表敬訪問


2014年度 政府委託事業

フォローアップ調査を実施
─天津市及び山東省を訪問─

 「2014年度国際関係指導者招へい事業」のフォローアップ調査を1月29日から2月6日まで新井力調査研究部統括部長を派遣し、実施しました。
 本政府委託事業は、「企業における良好な労使関係の形成」を2014年度のテーマとし、昨年9月と10月に「人社部国際交流服務中心」の山東省チームと「中国職工対外交流中心」の天津チームをそれぞれ招聘し、日本のシステムや経験を学んでもらいました。
 フォローアップ調査は、チームが中国に帰国後、日本での知見をどのように仕事の中に反映しようとしているのか把握することを目的としています。
 例えば、山東省人社庁の劉仲裁処処長は、日本で学んだことを「山東省労働人事争議調解仲裁条例」に反映させるべく努力していることを説明してくれました。
 訪日したチームメンバーの個別インタビューでは、全員が本事業の意義の重要性を強調しました。2014年度事業の全体については、本年度末までに報告書を作成し、厚労省に提出することとなっています。

(公社)全日本トラック協会・山崎常務らによる研修
訪問先の天津駅にて


第14回理事会/第10回評議員会を開催します

 3月12日(木)14時より第14回(通常)理事会を、3月27日(金)14時より第10回(臨時)評議員会を当センター会議室にて開催します。
 本理事会・評議員会にて予定されている主な議題は、以下の通りです。

・2014年度事業報告承認に関する件
・2015年事業計画(案)承認に関する件
・2015年度予算(案)承認に関する件
・定款の変更に関する件
・その他

 詳細は5月号でお伝えいたします。


派遣教師からのおたより

歴史・民族の交差点で

吉林財経大学 小澤 隆明

 私が赴任している吉林財経大学は、吉林省の省都長春市にあり、現在のキャンパスは市の中心部からバスで小一時間ほど行った、いわゆる学園ゾーンの一画に位置し、付近には本校以外にも東北師範大学など、四、五校の大学が並んで校舎を構えています。
 長春は、新京と称して「満州国」(中国では「偽満州国」としています)の首都となった所でもあり、また日本人の多くがその都市計画に関わったという影響もあってか、学生から、「私の祖父(母)は日本語を知っている」という話を時々聞きます。
 さて、財経大学はその名が示すとおり、経済や税務が中心の大学であるため、日本語を専攻する学生とは言え、経済分野の科目を履修することが多く、私も昨年は「日本企業紹介」という講座を受け持つことになりました。日本の高校でずっと国語を担当してきた人間にとって、日本の経済や企業についての知識を「六十の手習い」ではないですが、俄仕立てでその初歩から体系化することは、怠け者の我が身にとってそれなりに厄介なことではありましたが、前期高齢者の仲間入りをするような年齢になる現在の自分にとって、それはそれで良い意味での刺激になったようです。
 また学生達はと言えば、そんな私の拙い説明に対して不平一つ言わずに受講してくれていました(そこには日本語が充分に伝わらないという面が多分に影響しておりますが・・・)。いずれにしても、学生と接することによって自らが刺激を受け、たとえ若干名ではあっても私を必要としてくれる若者が居るという思いは、自分の心の鉦を打ち鳴らすことにもなり、自身への励ましになっております。
 ご存知のように、吉林省を含めた東北三省は、北朝鮮、ロシア、モンゴルといった国と国境を接しているということもあり、漢族以外に満族、朝鮮族、モンゴル族の方々が多く居住しています。私事で恐縮なのですが、私の父親は、村上春樹の小説「ねじまき鳥のクロニクル」に出てくる「ノモンハン事件」が起きる少し前に、彼の地に従軍した経験があります。一昨年の国慶節の休暇の折、私は一人でそのノモンハンを訪ねたのですが、偶然、日本人残留孤児二世の方と接する機会がありました。お話を伺いながら、この地が歴史的に、そして民族的にも様々なものが交差しながら現在に繋がっていることを痛感させられました。
 四季の変化が鮮明で、それぞれの季節に美しい彩がある中国東北地方。この地で多くの刺激を受けつつ、今後も心の鉦を打ち鳴らしながら、学生と共に、一緒に学んで行けたら、と念じております。


宿舎前の秋景色
宿舎前の秋景色


授業風景「劇・N1考試」
授業風景「劇・N1考試」色


コラム・一ツ橋

 日本語作文コンクール、年に一回JITCO主催で行われている取り組みです。当センターにおいても一昨年より、受け入れている技能実習生の日本語能力向上を支援するために力を入れています。一昨年は3,773名の中から32名の入選作(当センターから最優秀1名・優良賞1名)、昨年は2,387名の中から28名の入選作(当センターから最優秀1名・優秀賞1名)が決定しており、とても喜ばしいことです。今年の作文コンクールの題材は、「技能実習・研修生活を通じて感じたこと」です。過去に、選定委員の方に以下の4点について気をつけて作文を作成してもらえればと伺いました。①作文作成にあたり、伝えたいものが何かを明確に。②内容は具体的に(5W1H)をしっかりと。③日本人と違う感覚を自分の言葉で表現する。④文章は、他の実習生・企業の方へ目が向いているような文の作成を。
 短い3年の実習生活を精いっぱい楽しんで学習して、実習生のみなさんが母国と日本との懸け橋になってもらえるよう頑張ってもらいたいと考えます。さて、今年は何人の作文が入選作に入るか楽しみです。実習生のみなさん、頑張ってください!!



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